※あくまでゲーム配信内容の記録用であり、純粋なレビューサイトではありません。PeerCast配信てすくchのサブコンテンツです。

【レビューの目安】

90点~ 数年に一度の神ゲー
85点~ 傑作
80点~ 買い
75点~ 価格相応の価値
70点~ 不満あり
65点~ クソゲー
65点未満 I'm not alone.

2012年2月26日日曜日

Cry of Fear

73点

Afraid of Monstersを期待すると拍子抜けすることになる。
確かに、ムービー等の演出にかかる技術は抜群である。
インベントリシステムも上手く機能しているとは言いがたいが、試みとしては面白い。
最も優れているのはレベルデザインで、直感に従って進んでもほとんど迷うことはない。コレについては本当に感心させられた。他のゲームも見習うべきである。

対して、ゲーム内容のくだらないこと。
ひどいデザインのクリーチャーを延々と撃つばかり。恐怖感を覚えることは微塵もない。
慣れてくる後半では、クリーチャーの動きがむしろ滑稽にすら思える。

更に、最も重きをおくべきであったストーリーは、AoMの焼きまわしというか、プレイヤーがみな想像した通りの展開に落ち着く。
期待値が上がりすぎてしまったのかもしれないが、非常にがっかりさせられた。

それでも、MODの中では群を抜く出来であろうし、何より無料である。
Afraid of Monstersをプレイしたことがないなら、そこそこ楽しめるのかもしれない。

2012年2月23日木曜日

Dear Esther 考察

酷いネタバレを含みます。
注意!



↓ネタバレ





・主人公とは誰か/何か
主人公はEstherの父親/夫である可能性が高い。
主人公を父親だとするのは、「君が生まれた時・・・」という表現が存在するため。
しかしながら、コレは夫であってもありうる表現である。
逆に主人公を夫であるとするのは、「僕達の家・・・」「僕達の子供」といった表現が存在するため。
これらから推測するに、主人公はEstherの夫であろうと思われる。
→しかしながら、結婚している描写はない。病床の主人公のもとに見舞いに来ているだけであるので、主人公はただのストーカーでもありうる。

 主人公は、(夫か妻かはともかくとして)梅毒の病原菌を表しているとするフォーラムの意見もある。
すなわち、島とは主人公の身体であり、主人公は自らの身体を心臓であるところのアンテナ(明滅が鼓動を表す)へと進み、最後に死に至るものであると。
「infectionが心臓へと向かう」「洞窟が僕の内蔵」等、様々な表現がこの説を補強する。

個人的には、主人公はストーカーではなかったかと考えている。セリフ中において、Paulの家へ事故後に向かった際に、「Paulに謝罪する」という表現があるが、コレがこの説を補強する。また、妻や家族を持ちながら、最終的に孤独のまま死んでいったJacobsonの生涯は、Estherという彼女を持つPaulと重ね合わせることができる。また、Jacobsonの足跡を辿り、ひたすらに記録するものの、梅毒と腎結石に侵され、途半にて倒れたDonnellyの生涯は、Estherに憧れ、愛するが結ばれなかった主人公と重ね合わせることができるのではないか。
 
・Estherとは誰か
Estherとは主人公の娘/妻である可能性が高い。
最終節において、Esther Donnellyとフルネームが明かされる。
ゲーム中ではEster Donnelly/sheとDonnelly/heを明確に区別して表現しており、これらは別人である可能性が高い。
また、主人公がEstherに思いを馳せる単なる独身男だとすると、PaulとEstherが交際中の関係であろうと推測される。

なお、作中には超音波エコー装置が登場するとともに、超音波写真が登場するが、これはエスターが妊娠していたことを示すものであると考えられる。超音波写真は腎結石の写真である可能性も残るが、エコー装置のそばに血の付いた手術器具が置いてあること(手術済みである)、主人公の腎結石が快癒していないこと(手術していない)を考慮することである程度推測できるものである。

・Paulとは誰か
PaulはEstherを死に追いやった交通事故の相手側だと思われる。
製薬会社に勤めており、会議に参加した帰りであることがセリフ内で明かされている。
主人公は彼が飲酒運転をしていたと思い込もうとしているが、ゲーム中ラスト近辺において彼が飲酒運転をしていなかったことが仄めかされる。

・Donnellyとは誰か
セリフ中においては、かつての島の住人であったJacobsonを記録していたCartgrapherであるとされている。 梅毒により死亡したことがセリフ中において仄めかされている。(なお、腎結石を患っていたのではないか、と主人公は推測している。)
これが実際の歴史上の人物なのか、それとも何らかを仮託しているのかは不明である。
島を実在のものではなく、妄想上のものであると考えるのならば、DonnellyはEstherの、もしくは共通点の多い主人公を間接的に言い表した存在である可能性が高いだろう。
島を妄想上のものであると考えたとしても、Donnellyが実在の人物である可能性は否定出来ないが。(Esther亡き後の主人公が歴史を紐解く中で、自分たちと共通点の多い実在の人物を発見した可能性がある。)

・Jacobsonとは誰か
セリフ中においては、かつての島の住人であり、小屋を建てるも孤独に死んでいったshepherdであるとされている。
彼の実在性についてはDonnellyと全く同じことが言えるだろう。

・島に刻まれた2本の線とは何か
セリフ中では、外界に助けを求めるために刻まれるものとされている。
「2本の線がパラレルになった時、二人は一緒になれる」との表現から、心電図を表しているのではないかと思っている。

・Damascusとは何か
聖書においてPaulがキリスト教徒を殺すために向かったのがDamascusである。
主人公が作中において、聖書を「矛盾」と表現しているように、 主人公はEstherに関連する一連の事件により神の存在に疑いを抱くようになってしまったように思われる。
主人公は、かつて神を信じていた自分を殺すために、自らDamascusと呼ぶ最終地点へと向かったのではないか。
聖書においては、Damascusへの道でPaulは神に出会い、盲目となり、Damascusにおいて洗礼を受けた後に視力を取り戻していたが、主人公は神に出会うことなく(Paulの家に赴き、Paulが罰せられずに生きていたことで神の不在を確認した?)、最後のセリフにもあるように「ダマスカスの崖に火を放ち」、自らの命を断ったのではないか。最終的に画面がブラックアウトするのは、神を信じるに至らず盲目となったままであることを示唆しているのではないか。

以下、随時加筆します。

2012年2月20日月曜日

Dear Esther

82点

エスターとは誰か。この島は一体何なのか。何が現実で、何が妄想なのか。
何周もする中で徐々に読み解いていくゲーム。

正直、内容が複雑すぎてゲーム内で理解するのは至難。ゲームにしたのは失敗だったかもしれない、という意味で減点。
ただ、実質は素晴らしいと思う。 噛めば噛むほど味が出るとはこのこと。

(配信において日本語化ファイルを配布しています。 欲しい方は配信内でコンタクトください。)